能登半島地震から数ヶ月。深い傷跡を残す能登に、一人の女優が舞い降りた。吉岡里帆。彼女は今、能登演劇堂で上演される舞台「まつとおね」に主演として立っている。震災後の能登で初めてとなる本格的な舞台。その重責を一身に背負い、吉岡里帆は能登の人々に希望の光を灯そうとしている。
4日、舞台を目前に控えた吉岡里帆は、共演の蓮佛美沙子と共に最終リハーサルに臨んだ。その姿は、女優というよりも、まるで一人の巫女のようだった。舞台に立ち、台詞を口にする度に、彼女の体から熱がほとばしる。

吉岡里帆が演じるのは、前田利家の正室・まつ。戦国の世を生き抜き、夫を支え続けた強く美しい女性だ。平和を願い、家族を守り抜こうとするまつの姿は、復興に向けて歩む能登の人々の姿と重なる。吉岡里帆は、その感情を深く理解し、自らの魂を込めて演じている。
「能登を元気づけたい。
舞台の復活が復興の第一歩になると信じています。復興を願う気持ちを精一杯伝えたい。」リハーサル後、吉岡里帆は力強く語った。その瞳には、確固たる決意が宿っている。

吉岡里帆にとって、今回の舞台は単なる仕事ではない。能登のために、自分にできることをしたい。その強い思いが、彼女を突き動かしている。
今回の舞台を企画したのは、七尾市出身のプロデューサー近藤由紀子。脚本は、テレビドラマ「花嫁のれん」や「天地人」を手掛けた脚本家小松江里子の新作舞台劇となる。能登への愛情と、復興への願いが込められた作品だ。吉岡里帆は、その作品に感銘を受け、出演を決意した。
5日から23日まで、計20回上演される「まつとおね」。吉岡里帆は、舞台を通じて能登の人々に勇気と希望を届けたいと考えている。
地震発生直後、吉岡里帆はテレビのニュース映像を見て、大きな衝撃を受けたという。
変わり果てた能登の姿に、胸が締め付けられるような思いだった。
「何かできることはないか…」

そう思った吉岡里帆は、すぐに事務所に連絡を取り、能登のためにできることを相談した。そして、今回の舞台出演が決まった。
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