「まさか、こんなところに…」
鑑定依頼者の手相に目を凝らした瞬間、思わず息を呑む。生命線を横切る、無数の線。それはまるで、人生の航路を阻む障害物のように、無秩序に刻まれている。
生命線は、個人の生命力や健康状態、人生の流れを示す重要な線として知られる。そこに現れる横線は、一般的に『障害線』と呼ばれ、その時期に何らかの困難やトラブルに見舞われることを示唆するとされる。

しかし、生命線を横切る線には、もう一つの顔がある。それは、人生をバラ色に染め上げる可能性を秘めた『恋愛線』だ。
過去に鑑定したミサキさんの手相が、その典型的な例として挙げられる。
ミサキさんの手相には、生命線の内側から感情線に向かって伸びる、鮮やかなピンク色の線が刻まれていた。
「30歳くらいの時に、感情線まで届くピンク色の線が出ていますね。
これは、恋愛線である可能性が高いですが、何か心当たりのあることはありますか?」

鑑定書にはそう記された。両手にあることから、両思いの恋愛であったと推測される。
数日後、ミサキさんから返信が届いた。
「確かに、30歳の頃、数年間お付き合いした、両思いだと思える人がいました。」
鑑定結果は、見事に的中した。
写真のように、感情線まで届いている場合は、ほぼ間違いなく「恋愛線」と判断できる。もし、右手にだけ現れていれば、本人が相手を強く想っていた証拠となり、左手にだけ現れていれば、相手の方が本人を深く愛していたことを意味するとされる。
しかし、手相鑑定は、常に明確な答えを示すものではない。線は複雑に絡み合い、時に、鑑定者を迷わせることがある。
ミサキさんの手相には、もう一つ、見過ごせない点があった。
33歳くらいの時期に、横線が入り、その横線と生命線が交わる場所から、縦に伸びる線も現れていた。まるで、障害線と開運線が、同時に現れているかのようだった。

「33歳くらいの時に、左右共に青い線が伸びています。
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください
次のページ