日曜劇場「御上先生」(TBS系)で、エリート官僚・御上孝と生徒たちに影響を受ける副担任・是枝文香を演じる吉岡里帆。是枝役を通して彼女は何を発見したのか?インタビューで、役との向き合い方、撮影で感じたことを語った。
是枝文香:「抱え込む」教師
「御上先生」は異例の早さで全話の脚本が完成していた。吉岡は詩森ろばの脚本に感動し、「現場には、届けたい思いを持った人ばかり」と熱量を明かす。是枝は生徒に信頼される熱心な国語教師だが、御上の赴任で副担任に。当初は反発するも、徐々に影響を受ける。「是枝はどんどん抱え込む役。弱さを見せず、感情を抑え、生徒の本質を見ようとする」と吉岡は語る。

演技では、「周りの芝居を受け止め、自分のキャラクターを出しすぎない」ことを意識。各回の生徒、御上先生を引き立てる役割を担うと語る。
「抑え込む美学」を信じて
自分のことを後回しにする役はもどかしいのでは?「辛い時もある」と笑う吉岡だが、「自分が爆発することは作品にプラスにならないので、“抑え込む美学”を信じています」と前向きだ。是枝と向き合う中で、「自分のふがいなさを痛感し弱ることもあるが、それは役と向き合えている証拠」と語る。

「これまで植え付けられた教育で形成された人間は簡単には変われないというリアリティーを体現したい」という。視聴者に寄り添い、「努力はいつか伝わる可能性がある」とメッセージを送る。是枝は御上の影響で変わっていく生徒たちを見て焦燥感を覚えつつも、自身の役割を見つめ直す。
謙虚さと卑下は違う
吉岡自身も是枝役を通して「変えたい」部分があったという。「謙虚さと自分を卑下することは違う」と気づき、「自分の持ち味を最大限に出し、誇りや自信を持つことが大切だと感じた」と語る。
是枝を演じることは、吉岡自身の成長にも繋がっているようだ。

「受ける芝居が多いのですが、ハッとする瞬間を大事にしている」という。「御上先生や生徒によって是枝が変わっていく感覚を逃さないように集中している」と語り、「頭と胃がキリキリするくらい集中して新しい発見もあった」という。
是枝の細やかな感情の変化を捉えようと、常に集中力を高く保っている。
2日放送の第7話では、吉柳咲良演じる椎葉春乃が抱えるものが描かれる。吉岡は「椎葉さんの問題は今の社会問題に直結している。吉柳さんは心の奥に刺さるような素敵なお芝居をされているので注目してください。そして、是枝はまたヘマをします(笑)」とアピール。是枝の不器用さもまた、視聴者の共感を呼ぶポイントだろう。

吉岡は、是枝文香という役を通して何を伝えようとしているのだろうか?「是枝みたいに悩んでいる人に寄り添えるような、温かい作品になればいいなと思っています」と語る彼女の言葉からは、作品への深い愛情が感じられる。
「御上先生」は、教育現場の問題を描きながらも、登場人物たちの成長を通して、希望を見出すことができる作品だ。是枝文香を演じる吉岡里帆の、繊細な演技から目が離せない。
彼女がどのように是枝を演じ、視聴者にどのようなメッセージを届けるのか、今後の展開に期待したい。
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