今回の問題の発端は、アメリカの新聞社が大谷選手の新居について報じたことでした。そこから日本のテレビ局が追随し、報道を始めましたが、その内容があまりにも行き過ぎていました。例えば、ドローンを使って上空から撮影したり、敷地内を盗撮したり、近隣住民にインタビューをして大谷選手の引越しを知らせたりと、明らかにプライバシーを侵害する行為が次々と行われました。

これらの報道により、大谷選手の新居周辺には観光客が押し寄せるようになりました。アメリカでは有名人の自宅を狙った窃盗事件が多発していることもあり、大谷選手の安全が脅かされる事態にまで発展しました。この状況に大谷選手は激怒し、問題の報道を行った二つのテレビ局に対して厳しい措置を取ることになりました。
一つはドジャースの取材パスの凍結、もう一つは大谷選手の過去の映像や写真の使用禁止です。これはテレビ局にとって大きな痛手となりました。特に野球中継や野球関連番組を多く抱える日本のテレビ局にとって、大谷選手の映像が使えないというのは番組制作に大きな支障をきたす事態なのです。
この問題に対してフジテレビは迅速に対応し、謝罪を行いました。番組内で謝罪を放送し、社長も記者会見で謝罪の言葉を述べました。この対応には賛否両論ありましたが、少なくとも問題を認識し、改善しようとする姿勢は見せたと言えるでしょう。

しかし、もう一方の日テレは、いまだに謝罪をしていません。その態度に対して視聴者からの批判の声が日に日に大きくなっています。なぜ謝罪できないのか。大谷選手のプライバシーを侵害しておきながら謝罪すらしないのはおかしいのではないか。
こうした声がSNSを中心に広がっています。
特に「たかが選手が」という言葉には、スポーツ選手を単なるエンターテイナーとしか見ていないメディアの傲慢な態度が現れているという批判が多く寄せられています。日テレの対応について、ある幹部は「現地支局員が取材パスを凍結されただけで、会社として出禁になったわけではない」と言い訳していますが、そのような説明では再び炎上することは目に見えています。
この発言自体が問題の本質を理解していないことの表れだと指摘する声もあります。

さらに日テレには別の問題も控えています。8月末から9月にかけて放送予定の『24時間テレビ』です。この番組では大谷選手に関する企画をいくつか予定していたそうですが、今回の騒動でその実現が難しくなっているのです。このまま取材NGや過去映像の使用禁止が続けば、『24時間テレビ』で大谷選手を取り上げることはままならなくなります。制作スタッフは大谷選手サイドと和解できなければ、大幅な企画変更もありうると相当焦っているようです。
この問題は単に一人の選手とテレビ局の問題にとどまりません。日本のスポーツ報道全体のあり方を問い直す大きなきっかけとなっているのです。日本オリンピック委員会は、パリオリンピックを前にアスリートのプライバシー保護に関する声明を発表しました。
これは大谷選手の問題と無関係ではないでしょう。
ここで考えなければならないのは、スポーツ選手のプライバシーはメディアが報じるべきテーマなのか、という根本的な問いです。そして「たかが選手」ではなく、一人の人間として尊重されるべき存在なのではないかという問いかけでもあります。
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