そのニュースが駆け巡った時、多くの人々が息を呑んだ。生田絵梨花さんが、松本清張の名作「天城越え」の新たなドラマ化で主演を務めるというのだ。
「天城越え」は、松本清張の「黒い画集」の一編であり、これまでにも数々の名優たちによって映像化されてきた。それだけに、今回のドラマ化、そして生田絵梨花さんの主演というニュースは、大きな期待と同時に、ある種の緊張感をももたらした。

ドラマはNHK BSで6月14日21時より放送される。静岡県伊豆市の天城峠を舞台に、“色あせない記憶の尊さ”や“永遠に消えない贖罪”をテーマとした物語が展開される。
物語は昭和31年、静岡県で印刷業を営む望月次郎が、定年間近の刑事・田島から刑事捜査資料の印刷を頼まれる場面から始まる。その資料には、時効を過ぎた土木作業員殺害事件の記述があり、修善寺の遊女だった大塚ハナ、そして天城トンネル付近で目撃された14歳の少年が関わっていた。
望月は、その少年が31年前の自分自身であること、そしてハナが、忘れられない初恋の女性であることを思い出す。当時、望月と別れたハナは、作業員を殺害した容疑で逮捕され、誰かをかばうような供述をしていたのだった。そして現在、再び同事件にスポットが当てられることになる。
生田絵梨花さんが演じるハナは、12歳にして吉原の女郎屋へ下働きに売られ、伊豆に逃亡するも男性に騙されるなど、絶望的な状況に追い込まれる。そんな中で出会った望月の瞳に、一筋の希望を見出す。

生田絵梨花さんは、今回のオファーを受けた時の心境を「自分に務まるだろうかと少しこわくなりました」と語る。しかし、「クランクインする前にスタッフの皆さまと話し合いを重ねられたこと、そして初めて扮装を纏ってカメラ前に立った時、監督から『ハナだ』と言っていただけたことで、抱えていた心配を拭ってスタートを切ることができました」とコメント。
強い決意とともに、「ここからまだまだ葛藤の日々になるかと思いますが、全身でぶつかっていきたいです」と意気込みを綴っている。
「天城越え」の脚本は、連続テレビ小説「マッサン」や2019年に放送されたドラマ「白い巨塔」を手掛けた羽原大介氏が執筆。演出は、「正直不動産」「団地のふたり」の金澤友也氏が担う。制作統括は黒沢淳氏が務め、音楽はfox capture planが担当する。
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