1983年のある朝、私はバイトの出勤途中に、ふと目を奪われた。それは、街角に止まっていた中古車、NISSANローレル2000SGX-Eだった。当時、学生だった私はその姿に一目惚れし、その日の夕方には衝動的に購入を決意してしまったのだ。年式はもう覚えていないが、37万円という値段を2万円ほど値引きしてもらい、手に入れたのは5速MTのフル装備車だった。

このローレルと共に、学生時代の多くの思い出が作られた。友人たちと海やスキーに行くのも、この車がなければ実現しなかっただろう。広々とした室内、快適なシート、そして滑らかに走るエンジンは、私と友人たちの青春を支えてくれた。
もちろん、ガールフレンドとのデートも忘れられない。この車は、彼女とのドライブの度に特別な雰囲気を演出してくれた。
時には、夜の海岸線を走り、星空の下で車内にいるだけで、時間が止まったかのように感じられた。ローレルは、その存在自体が思い出の一部となっていたのだ。

このローレルには直列6気筒エンジンが搭載されていた。そのスムーズな動きと、エンジンが奏でる低音の響きは、乗る度に心地よさを与えてくれた。しかし、このエンジンには一つの問題があった。それは排ガス規制に対応するため、ツインキャブからインジェクションへと変更されたことだった。

インジェクションに切り替えられたことによって、燃費は改善されたかもしれないが、逆に「走らなくなった」と感じることが多かった。
アクセルを踏み込んでも、かつてのような力強い加速感が感じられない。それは、以前のツインキャブのローレルを知っている者にとっては、特に顕著だったようだ。もっとも、私は乗り比べたことがないため、その真偽は定かではないが、多くの車好きたちはこの点を語っていた。

長年、このローレル2000SGX-Eと過ごしてきたが、ついに別れの時がやってきた。何度も手を加え、メンテナンスを行ってきたが、時代の流れと共に車の性能にも限界が訪れる。それでも、直列6気筒エンジンのあの美しい音は今でも耳に残っている。
時には「もう一度乗ってみたい」と思うこともあるが、その願いを叶えるのは難しいだろう。それでも、あの時のドライブ、友人たちとの旅、彼女とのデート——それらすべてが私の心の中に、そしてこの車との思い出として深く刻まれている。
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