週末の午後、私はコストコの精肉コーナーで立ち止まっていた。目の前に山積みになった大きなパック、それが「ビーフリブフィンガー」――いわゆる中落ちカルビだ。見るからに肉厚で、ゴツゴツとした形状が男らしい。100gあたり198円という破格。だが、多くの人が手を出さない理由はただひとつ、「どう処理したらいいのか分からない」からだろう。

だがこの中落ちカルビ、実は非常にポテンシャルの高い食材である。処理方法さえ覚えてしまえば、焼肉はもちろん、カレーや炒め物にも大活躍する万能肉なのだ。しかも、捨てるところがほとんどなく、全て美味しく食べられるというのだから驚きだ。
さて、ではさっそく下処理を始めよう。まず、袋を開封すると、予想以上にたくさんの肉がゴロゴロと入っている。全体的に細長く、時折厚みのある部分もある。まず最初に行うのは、水分とドリップの除去。
キッチンペーパーでしっかりと拭き取ることで、臭みを抑えると同時に、後の処理がしやすくなる。
次に注目すべきは、肉の片側にうっすらと見える白い膜。これが“スジ”だ。これを取り除かずにそのまま焼いてしまうと、噛み切れないほど硬くなってしまう。取り方のコツは、包丁の刃をスジの下に滑らせるように水平に入れ、スジは引っ張るようにして丁寧に剥がすこと。多少白い部分が残っても問題はないが、気になる方はできる限り除去しておくとよい。

また、厚みのある部位は特に念入りに処理をする必要がある。魚を三枚におろすようなイメージで、中央に切り込みを入れて開き、スジを見つけやすくしてから処理を続けよう。一発で綺麗に取り除けない場合は、中央にさらに切り込みを入れて分割するのもアリだ。
全てのスジを除いたら、次は焼きやすく、そして噛み切りやすくするための“切り込み”作業へ移る。
緑の筋に沿って等間隔に浅い切り込みを入れたあと、交差するように反対方向にも切れ目を入れる。このクロスカットによって、繊維が断たれ、驚くほど柔らかく仕上がるのだ。
そしてこのままの状態で、保存に入る前にもう一手間加えることをおすすめしたい。それは、用途に応じたサイズにカットしておくこと。例えば、焼肉用であれば一口サイズに、カレーや野菜炒め用であればやや大きめに残しておく。
こうして下処理とカットを一度に済ませておけば、調理のときに「過去の自分、ありがとう」と思える瞬間が必ずやってくる。
さて、下処理を終えた中落ちカルビの活用法だが、筆者のおすすめは「壺漬けカルビ」スタイル。専用の壺がなくても心配はいらない。ジップロックで十分代用可能だ。漬けダレには、スタミナ源たれを使用。にんにくたっぷり、さらにすりおろしリンゴも含まれており、肉を柔らかくしながら旨味を引き立ててくれる名品だ。
ジップロックに下処理済みの中落ちカルビを2本入れ、源たれをたっぷり注ぎ、封をしてよく揉み込む。冷蔵庫で数時間寝かせれば、極上の壺漬けカルビが完成する。焼くときはホットプレートで豪快に一本焼き。肉の両端で厚みが異なるため、焼き加減に気を配ることもまた、家庭焼肉の醍醐味である。

ちなみに、切れ端やスジの残りも捨てずに活用可能。
細かく刻んでスープに、炒め物に、さらにはキーマカレーの具材としても絶品だ。結果として、一袋あたり300g以上の中落ちカルビがしっかり使えるというから、コストパフォーマンスは非常に高い。
すべての準備が整ったら、いよいよ焼肉タイム。ジュウジュウと焼ける音、立ち上る煙、そしてタレに染み込んだ肉の香ばしい香り――一口食べれば、「この肉、家でこのレベル?」と誰もが驚くに違いない。
コストコのビーフリブフィンガー、中落ちカルビは、まさに“知る人ぞ知る”逸品だ。正しい下処理さえ覚えれば、焼肉店顔負けの味を家庭で楽しむことができる。まだ挑戦したことのない方は、ぜひ次の買い物で手に取ってみてはいかがだろうか。
焼いてよし、煮てよし、漬けてよし――この肉の底力に、きっとあなたも魅了されるはずだ。
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